ハゲタカ/真山仁の書評

友人に「なんかおもしろい本ない?」と聞いたところ、薦められたので読んでみました。
(上)(下)の長編なので、なかなか手をつけれませんでしたが、やっと読み終わりましたw
普段はインターネットどっぷりな業界にいるので、なかなか金融の世界に触れる機会はないのですが、「ハゲタカ」は金融というより企業経営的な要素が強く、非常に興味深い内容でした。
いわゆるハゲタカファンドの手口を小説化したものですが、バブル崩壊の清算請負人としての役割を冷静沈着にこなしていくという役割を担っている人たちという印象。ハゲタカファンドって、外資系が多いので、毛嫌いする人も多いですが、私的感想では、割と好きなワークスタイルだなとw
敏腕ファンドマネージャーの主人公と日本の銀行の不良債権処理や表に出てこない黒い活動などを絡めたストーリーになっています。実際にストーリーに書いてあるようなことがあるのかどうかは知りませんが、リアリティのある内容です。いわゆる金融業界にいる人にすれば、こんなの序のだよ、ってことかもしれませんが、なじみのない私には新鮮でした。ドラマ化されるのも納得の劇的な内容です。
この小説から感じることとしては、現場が、いいサービス、いい商品を志していても、企業に属している限り、経営のしがらみからは離れることができず、結局振り回されてしまうということ。この中で多く取り上げられているオーナー企業の乱脈経営は、結果として、社員を裏切り、社会を裏切ることになってします。「自分の会社だから・・・」という論理は、ビジネスの世界では通用しないのだなと改めて実感しましたし、経営者たる人は、社員、社会に対する責任をきちんと認識して役割を遂行すべきだと思いました。
現代小説としては、なかなかおもしろいなと思います。
投稿者 terarino : 2009年10月15日 15:29




